外来化学療法室について


がんの薬物療法は、従来からの抗がん剤に加え、がん細胞またはその関連物質を狙い撃ちする分子標的治療薬や、免疫ががん細胞を攻撃する力を保つ免疫チェックポイント阻害薬の登場により、治療成績が向上してきています。さらに治療継続の障害となっていた嘔吐や好中球減少などの重い副作用に対しても有効な支持療法が開発され、著しく進歩しています。これら薬物療法や支持療法の発達により、以前は入院が中心だった抗がん剤治療も、近年ではお仕事や生活の傍ら、外来でされることが多くなってきました。
外来化学療法室について
外来化学療法室は、通院しながら安全に、安心して点滴療法を受けていただくための場所です。外来化学療法室で化学療法を受ける患者さんは年々増加し、毎月約1200件、年間15,000件に達しようとしています。現在リクライニングチェア19、ベッド10、計29床の専用治療病床に加え、独立した小児専用治療室を設置しています。各病床にはパーソナルTVモニターを備え、オーディオスピーカーからは耳に心地よいBGMを流しています。外来診療室には診察ブースのほか、落ち着いて患者さんとお話ができる面談室があり、アメニティーに配慮したゆったりしたスペースとなっています。医療スタッフは、がん薬物療法専門医・指導医を含む専従医師、がん化学療法看護認定看護師を含む専任看護師、がん薬物療法認定薬剤師を含む専任薬剤師で無菌調剤から薬剤の投与、有害事象の対応、患者ケアならびに指導を行っており、厚生労働省が定める、外来腫瘍化学療法診療科の施設基準を満たしています。
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CONTENTS
外来化学療法の流れ
・注意事項