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小児・AYA世代がん支援について

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小児がんとは
小児(一般的には0歳から15歳未満)に発生する悪性腫瘍の総称です。わが国での新規罹患数は年間2000人~2500人といわれています。小児がんは、白血病、脳腫瘍、神経芽腫、肉腫などが多く、成人のがんと疾患が異なります。治療は、それぞれの疾患および腫瘍の進展度あるいは転移の程度に応じて、化学療法(いわゆる抗がん剤治療が中心)、手術、放射線療法や造血細胞移植などが必要で、長期の入院が必要となる場合もあります。
 
AYA世代のがんとは
小児と成人の境界の世代、すなわち思春期・若年成人に発生する悪性腫瘍を、Adolescents and Young Adults:AYA世代のがんと呼んでいます。どの年齢を含めるかについては、報告によりさまざまですが、ここでは15歳以上39歳以下に発生する悪性腫瘍のことをさします。疾患分布は、詳しくは明らかでありませんが、白血病、消化器がん、婦人科がん、内分泌系腫瘍、リンパ腫、中枢神経腫瘍(脳腫瘍)などが多いことが分かっています。つまり、白血病など、小児に多いがんに加え、消化器がんなどの成人がんも多く含まれます。それぞれの疾患および腫瘍の進展度あるいは転移の程度に応じた治療が必要ですが、進学、就職、結婚、妊娠・出産など、さまざまな社会的変化を伴う年代であり、年齢に応じた療養環境や人的サポートが必要な年代です。

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小児・AYA世代がん患者さんや
ご家族の支援について

小児科、血液内科、整形外科、脳神経外科、泌尿器科、乳腺外科、婦人科など小児・AYA世代のがん治療に携わる主たる科の医師および外来・病棟の担当看護師を中心に、緩和ケア医、小児・がん関連の認定・専門看護師のほか薬剤師、がん専門相談員(看護師・医療ソーシャルワーカー:MSW)、院内学級教務、保育士、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、管理栄養士、公認心理士、子ども療養支援士などの多職種による包括的な医療・ケアの提供を行っています。各専門職が協働し、患者さん・ご家族の療養上のニーズを多角的な視点からアセスメントを行い、個々のニーズに応じた介入の方向性を検討し、それぞれの立場から必要とされる介入が行える体制を整えています。お困りになられていることがあれば、まずは担当医・担当看護師にご相談ください。

主な相談内容

妊孕性温存に関して

個別の治療・背景状況・ニーズに合わせた妊孕性温存についてご説明します。妊孕性温存療法の適応となった際には、必要に応じて近隣の施設を紹介いたします。

就学に関して

小・中学生は、院内学級に一時転校となりますが、就学が継続できるよう支援します。また復学時には、元々通っていた学校と連携して復学支援を行います。高校・大学生は、通われている学校と連携して通学や単位取得の相談、また休学後の復学時のサポートも行います。高校生以上の方の院内学級はありませんが、奈良医大大学生のボランティアによる学習サポートの実績もあります。

就労に関して

がん専門相談員(看護師、医療ソーシャルワーカー)が社会保険労務士(院内・月1回)やハローワーク大和高田 (院内・月2回) と連携し、復職や就労をサポートします。

恋愛、結婚に関して

がん相談支援センターや緩和ケアセンターにて、ピアサポート団体や、AYA世代のオンラインミーティングの情報をお伝えしたり、その他多様なニーズにもお応えいたします。

家族に関して

家庭やお子さんをお持ちの患者さんの経済的側面の支援や心理的サポート、小児・AYA世代のお子さんをお持ちの患者さんの支援なども行っています。

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